真空管のヘッドホンアンプを作ってみて、昔購入していた学研の真空管アンプを思い出した。ゴテゴテといらない配線を加えて、おきまりの三極管への改造をした結果、ヘッドホンアンプにしかならなかった代物である。音は大変に澄んでいて綺麗なのだが、なんだかつまらない硬く冷たい音のようでもあったので、死蔵していた。久々に取り出してみて無駄な配線を取り除き、プリアンプ仕様にして五極管に戻してみた。なんとスピーカーが鳴らせるくらいの音量になったが、音を大きくするとほとんどギターアンプである。歪みまくる。しかし、ヘッドホンで聞く分には、大変に暖かい優しく元気な素敵な音である。これはよほど能率の高い、100位のフルレンジで鳴らしたら最高であろう。ヘッドホンでも流行りの三極管と違った暖かな音色がグーである。能率の高いスピーカーがなくなったから昨今は三極間にした真空管アンプが主流なのかもしれないかもしれない。